どうなる?オリンピック景気

オリンピック東京大会が開催された1964年。私はこの時、小学校3年生。

関西に住んでいましたから、「東京オリンピック」で何が起きていたのか、よく分かりませんでした。
ただマラソンの日だけは、「家に帰って応援をしなさい」と、午前中で授業が終わったことを覚えています。
テレビ観戦、まだ白黒テレビの時代でした。

さて、今から6年半後にオリンピックです。
間違いなく、東京はオリンピック景気になります。

どのような事業が行われるか?

まず、直接オリンピック競技に必要な「ハコ」が必要です。
コンパクトでコストをかけないオリンピック、という触れ込みです。

国立競技場の建て替えは知るところですが、実は競技会場も9か所新設される予定になっています。
また選手や役員、世界中から来るお客さまや報道関係者などの宿泊施設やコンベンションセンターが必要となります。

さらに、オリンピックに伴い、道路や地下鉄など、交通機関インフラの整備や新設・改修が計画されています。
しかもオリンピックには関係なく以前から計画されていたものが、前倒しで実施されるものも多数出てきそうです。

そして、古いビルの建て替え工事の建設ラッシュになりそうです。
既に3年前の震災以降、老朽化したビルの建て替え工事は都内のいたる所で行われています。それが一気に加速すると思われます。
そして「オリンピックだから協力してくれ」というのが、錦の御旗のように横行しそうです。

ということで、これから6年間、東京は大工事ラッシュでしょう。
当然、地価は高騰し、不動産流通が盛んになりそうです。

東京一極集中型景気であり、地方への恩恵は限定的かも知れません。
というのは、新幹線や高速道路など基幹インフラは既に整備されており、公共投資は限定的になりそうだからです。

地方の活きる道は、地域の○○を世界中に売り込むことでしょう。
○○には物産だけではなく、各種のサービスが入ると思います。

たとえば、日本の高度医療技術をサービスとしてとらえ、世界水準にして医療ツーリズムを積極的に展開する、あるいは現実となる超高齢化社会をどのようにビジネスにしているかを見せる、などなど。
これらの情報は主にネットでの発信ですが、オリンピックをきっかけに現場に呼ぶというアナログで迎えるというイメージです。

いずれにせよ、外国人を受け入れる態勢づくりが必須になるでしょう。
或いは、これをきっかけに海外に出ていくのも重要です。

これから6年半の風をうまく受け止められるかが勝負と言えそうです。