「混沌」が広がる年明け

あけましておめでとうございます。
本年も当ブログにお付き合いくださいませ。

ますます、世界の情勢が混沌としてきました。
イギリスのEU離脱、ヨーロッパの右傾化、ロシアのクリミア併合やシリア支援、出口の見えない中東の混乱、拡大する中国の軍事力、不安定な朝鮮半島、トドメがトランプ新大統領。
なにやら、きな臭い状況になっています。

現代は1930年ごろと酷似していると警鐘をならす学者が多くいます。
経済のブロック化、保護主義の跋扈(ばっこ)です。その結果が第二次世界大戦につながりました。
その反省から、国際連合、EU(ヨーロッパ共同体)、WTO(世界貿易機関)、NAFTA(北米自由貿易協定)など、人やモノが自由に移動できる仕組みを作ってきたのです。

なぜ今このような状況になってきたのか?
これは第二次大戦終結から約70年経ったことも大きな要因だと思います。
過去の例でも、70年~80年ごとに歴史に大きな転換点があるのです。

この70年から80年というのは、「経験」していない世代に変わる時間です。
第二次大戦を経験した人は既に80歳以上で、世界的に戦争未経験者が圧倒的に多くなっています。

私は、「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」ということばが好きです。
(これはドイツの宰相ビスマルクの有名なことばとされていますが、ビスマルクは、「愚者だけが自分の経験から学ぶと信じている。私はむしろ最初から自分の誤りを避けるため、他人の経験から学ぶのを好む」と言ったとか・・・)
自分の短い人生の経験だけで学んだものだけでは誤る可能性がある、だから歴史や他人の経験からも学ぶということであり、そこからより正しい判断をするということです。

歴史を学ぶということは、過去の大きな過ちの原因を知り、その過ちを繰り返さないために知恵を絞るということだと思います。
なんだか暗い感じですが、人間には叡智(えいち)があります。
歴史から学び、新しい時代に合わせた良い方法を見つけると信じたいですね。

今年もよろしくお願い申し上げます。