小分けでがっちり

商売とは、「いかに儲けるか」。

もちろん、人を騙すとか、インチキではいけません。
顧客がその商品やサービスの価値を認めて対価を支払う、これが本道です。
その上でいかに儲けるか?

今回は「小分け」を取り上げましょう。

「小分け」とは、文字通り小さく分けること、細かく区分すること、です。
あなたのビジネスで、小分けができないか検討してみましょう。


<事例その1> ペットボトルの水

皆さん、ペットボトルの水はよく買いますよね?

最近の主流は、概ね500cc入りです。1本150円くらいで売っています。
私もよく買います。最近は「いろはす」ばっかり。
なぜなら、駅で110円、555cc入り、容器が軽く、さらに廃棄しやすいなどの理由です。
「割安~っ」な感じで、おトク感があります。マーケティングの勝利ですね。

一方、水と言えば「水道水」です。
しかし、まずい、カルキ臭い、なんだか危ないなどの理由で、大量に使うお風呂や洗濯以外では使わない家庭も多いと思います。
一応、水道水は体に悪い訳ではなく、東京都水道局は必死においしさと安全性を訴えているなど挽回必死です。

ところで、水道水とペットボトルの水の値段は、どのくらい違うか知っていますか?

毎日お風呂に入り、洗濯機を回し、食事にも普通に水道水を使う、一般的な4人家族の家庭での使用量は、概ね300L/日×30日=9,000L/月です。
料金は地域によりばらつきがありますが、私の住んでいるさいたま市では、1ヶ月約13,000円です(下水道使用料は別)。

一方、一般的なペットボトルの水は500ccで150円とします。
これを1Lあたりの単価で比較しましょう。

・水道水(さいたま市)13,000円÷9,000L=1.4円/L
・ペットボトル   150円÷0.5L=300円/L
・ペットボトル÷水道水=300÷1.4=214

つまり、214倍なんです。
皆さん、水道水の200倍以上の値段で水を買っているのです。
ペットボトルの水、実はべらぼうに高いのです。

製造に費用がかかるのだろう?
もちろん。しかし、都や市の水の設備はもっとかかります。
それでも、ものすごく高いとは思わずに買っているでしょう?

「水商売」とはよく言ったものですが、まさに「水」商売は儲かりますね。

皆さんの事業にも、このように小分けができるものがありませんか?
考えてみると面白いかもしれません。