15年前の自分

先日、部屋を片付けていたら、カセットテープが10本ほど出てきました。
私はセミナーをやるたびに、録音したり、最近では録画するようにしています。
後で聴き返したり見返したりすることは少ないのですが・・・。

そのテープは、今から15年前に開催したセミナーの録音です。
都合の良いことに、ラジカセも出てきました。
これは聴いてみよう。早速、片付けをしながら聴き始めました。

皆さんは、自分の声を聴く、って恥ずかしくないですか?
私も、もうこの仕事に就いて25年以上。セミナーは数えきれないほどやっていますが、自分の声を聴いたり、映像を見るのは未だに恥ずかしいものです。

さて、その録音。

40歳代半ばの頃のセミナーです。コンサルタントを始めて10年前後。ようやく自信がついてきた頃です。
声に自信がみなぎっています。声が前に出ています。今よりやや早口です。

自分で言うのもなんですが、案外うまいし面白い。でも少し、いや、かなり、生意気な感じも受けます。
いるいる、います、今どきのこういうコンサルタント。なんだ、同じことを自分が昔やっていました・・・。

私は元来、それほど「やんちゃ」でもないし、とんがってもいない方です。ただ、やはりコンサル業をやる以上、ある程度ぬけぬけと話ができないとダメです。当時は一所懸命だったんですねえ。
とても新鮮に感じました。

最近、それなりの年齢になって丸くなってきたというのもあるのですが、これではいけないと感じました。
年齢を重ねるとは、経験を積むということ。
これは若い人より多少有利です。もちろん若くして多くの経験を積む方もいますが。

経験則は貴重です。
問題は、年寄りは「経験で語る」、あるいは「経験を語る」こと。
若い時は経験していないから、冒険もできる。これが「若さの強み」です。

コンサルタント業が冒険をしなくなったら終わりだと、私は思っています。
もちろん、勝算のない勝負に打って出るなんて無謀なことはしません。
しかし経営は、いかにリスクの少ない冒険をするか、ではないでしょうか。

いやあ、15年前の自分に刺激を受けて、あらためて頑張るぞと思い直しました。