資産と負債を見直す(貸借対照表からのアプローチ)

決算書の「貸借対照表」を見直すポイントを考えていきます。

(1)「売掛金の回収を早くする」「買掛金の支払いを遅くする」

資金繰りが厳しいときは、まずこの2つを行わなければなりません。
ところが資金繰りを改善するための有効な手段であるにも関わらず、多くの会社がこれには手をつけていないようです。

しかし、この二つは商取引を行った結果、出てくるものですから、借入金を増やすよりずっと健全です。

(2)「在庫を換金する」

原材料在庫を新しい商品にして販売し換金することで、資金繰りを大幅に改善した例は多くあります。
また、不良在庫ながら換金処分で切り抜けられることも多いものです。
意外に気づいていないことなので、再検討してみましょう。

(3)「不要な土地・建物を売却する」

借入金がある場合、固定資産の多くは担保に入っているので、売却しても借入金の返済に回るだけだ、と思っていませんか?
抵当権を設定している金融機関に対して、土地の売却代金の一部を運転資金として回してもらう、という前提で売却することは可能です。
事前に金融機関に相談しながら進めてください。

(4)「借入金を増やす」

円滑化法を利用しているとか、借入金の返済約定を変更している場合は、借入金を増やせるケースは限られてきます。
しかし業種業態によっては可能な場合もあるので、相談してみる価値はあります。
知人や縁者から借りるという方法も検討します。

(5)「増資する」「社債を発行する」

増資を引き受けてくれる方がいれば、それはひとつの手段です。
ただし増資は受けてくれたが、結局倒産した、ということにならないよう、きちんとした計画が必要です。
社債も同様です。

さらに事業再生的な手法は別に説明します。

お問い合わせはこちらまでどうぞ045-620-7130受付時間 10:00~18:00(平日)

お問い合わせ